証券会社を選ぶ時の4つのポイントとは?簡単解説

株をはじめる時は、証券会社に口座を開設することになります。口座を開設する証券会社はどのような基準で選んだらいいのでしょうか。証券会社の選び方を4つのポイントで簡単に解説します。

証券会社を選ぶ時の4つのポイント

証券会社を選ぶ時の4つのポイントは「証券会社の形態」「商品のバリエーション」「手数料」「使いやすさ」です。4つのポイントを比較して、自分に合った証券会社を探すことも株投資のコツの1つです。

①証券会社の形態

証券会社の形態は大きく2つにわけることができます。「ネット証券」と「総合証券」です。

2つの違いは簡単です。ネット証券は実店舗を持たず(一部、持っている証券会社もありますが)、インターネットを中心にしている証券会社です。楽天証券やSBI証券などがこの形態の証券会社にあたります。

人件費や店舗の維持費をおさえることができるため、手数料が安いという特徴があります。ただし手続きが基本的にネット中心になる他、フォローもネット中心になるため、「人に聞きながら株をやりたい」「ネット慣れしていない」という人には難しいと感じられるかもしれません。

総合証券は、実店舗を多く持っている証券会社です。野村証券や大和証券などがこの形態の証券会社にあたります。

実店舗が多いため、フォロー体制が手厚いことが多く、「証券会社の人と話しながら取引を進めたい」「株の状況や口座の状況の説明を細かく受けたい」という人に向いています。ただ、実店舗の維持費や社員の人件費があるため、手数料がネット証券よりも高めに設定されていることが多いというデメリットがあります。

証券会社を決める時は、証券会社の傾向を掴んで決めることをお勧めします。

②商品のバリエーション

証券会社によって取引できる「商品のバリエーション」が異なります。取引できる商品を確認しておくことは重要です。証券会社に口座開設をしてから「できませんでした」では、口座開設をした意味がありません。

投資信託のバリエーションも証券会社によって違う他、株式累積投資(るいとう)などで取引できる株も証券会社により異なります。投資信託や株式累積投資などを通じて株に投資してみようと考えている方は、特に証券会社ごとの商品の取り扱いの違いには要注意です。

③手数料

手数料も証券会社ごとに違います。インターネットを見ていると、手数料が安い証券会社の情報がたくさん出てくるのではないでしょうか。前述したように、ネット証券は手数料が低めの傾向があり、総合証券はネット証券より割高な傾向があります。

株へ投資する上で、手数料の高低は重要です。手数料が高いと利益がその分だけ減るからです。特に頻繁に株を売買することを予定している場合、手数料をどのようにおさえるかが重要になってきます。株主優待などを目的として株を長期保有する場合も、総合的なリターンを考えると、手数料が低くて損になることはないはずです。

手数料で証券会社を選ぶ場合、1つだけ注意点があります。それは、「売買手数料が割安だからといって他の手数料も安いとは限らない」ということです。株の売買手数料が割安だと感じられても、信用取引の手数料が割高に設定されていることもあります。

手数料は売買手数料が割安かどうかだけで判断せず、「自分に関係のある手数料(売買手数料や口座管理手数料など)」と「将来的に使うかもしれないサービスの手数料(信用取引の手数料など)」を比較して決めることをお勧めします。

塵も積もれば山となる!ですよ。

④使いやすさ

証券会社は「使いやすさ」も大切です。特にスマートフォンやパソコンで株の取引をしようと考えている人は、その証券会社のシステムの使いやすさや、画面の見やすさも重要になります。うっかりクリックミスをしてしまっては大変です。また、画面が見難いと、それだけでストレスがたまります。

証券会社によっては、ホームページでデモ画面を見ることができます。自分と相性の良さそうな証券会社を選択しましょう。

証券会社の口座は2つ以上でもOK!投資に合わせて口座開設も

証券会社を4つのポイントで比較していると「ある点ではA証券会社がいいけれど、ある点ではB証券会社の方がいい」という比較が難しいポイントが出てきます。

たとえば、一定額の売買以下の場合、手数料が無料というA証券会社があったとします。対して、売買の手数料が無料になるサービスはないけれど、信用取引の手数料が安いB証券会社があったとします。

この場合、「2つの証券会社を比較してどちらかに口座を開設しなければならない」と考えるのではなく、「どちらの証券会社にも口座を開設し、それぞれの取引で有利な証券会社を使ってしまおう」と考えてみてはいかがでしょうか。

額の小さい取引はA証券会社で行い、信用取引はB証券会社を使う。そのために2つの証券会社に口座開設をしておきます。そして、使いながら比較して最終的に1つの証券会社にしぼってもいいですし、特定の取引は手数料などのサービスが有利な証券会社の口座を使うようにしてもOKです。

証券会社の口座開設は、必ず1社に限定する必要はありません。2つ以上の口座を開設して使い分けしてもOKです。自分の取引スタイルが定まれば自然に自分に合った証券会社が見えてくるはずです。