株式市場という単語を耳にしたことはありませんか。他には「東証一部」や「ジャスダック」「マザーズ」などの名前を聞いたことはないでしょうか。どれも何となく「株式市場の名前?」とふんわり知っていているかもしれません。そもそも、「株の市場に種類があるの?」と首を傾げるかもしれないですね。
日本には、色々な市場があります。株の取引をする上で、市場の違いを知っておくことは重要なことです。なぜなら、お店によって商品が異なるように、市場によって取り扱う株が違ってくるからです。
日本には〇か所の証券取引所がある
突然ですが、質問です。日本にはいくつの証券取引所があると思いますか。
「東証」という言葉をニュースでよく耳にするはずです。ですから、株の取引といえば、東京証券取引所と答える人は少なくありません。中には、「証券取引所=東証」だと勘違いしている方もいます。いいえ、正確には勘違いではありませんね。
確かに東京証券取引所(東証)は、日本の代表的な取引所です。しかし、日本の株取引は東証だけで行われているわけではありません。
日本には全部で5カ所の証券取引所が存在しています。東京証券取引所、札幌証券取引所、名古屋証券取引所、名古屋証券取引所、福岡証券取引所の5カ所です。5カ所のうち、大阪証券取引所では、株の取引が行われていません。株の取引は東京をはじめとした4カ所の証券取引所で行われています。
証券取引所によって取り扱う株は異なっています。
東証やジャスダックってなに?市場の違い
証券取引所には、それぞれ「市場」が設けられています。市場のようなものだと思ってください。
どの市場(市場)に株(商品)を並べたいかによって、条件が変わってきます。市場(市場)の中で最も並べる商品(株)に対しての基準が厳しいのは、ニュースでもよく耳にする東証一部です。
企業にとって自社株を東証一部に並べることができるということは「東証一部の厳しい品質基準をクリアしたんだぞ!えへん!」という一種のステータスになります。東証一部には、大企業や、昔から日本を支えていた歴史ある企業の株がたくさん並んでいます。
逆に考えると、大企業や老舗企業クラスでなければ東証一部という市場で株を売ることはできないということです。新しくできたばかりの企業などは、まず、東証一部に株を並べることはできません。非常に厳しい市場なのです。
マザーズやジャスダックという市場は、生まれたばかりの企業や、新進気鋭の企業が株を売る市場です。「新興市場」と呼ばれることもあります。生まれたばかりの企業は不安定です。急にぐんと株が値上がりしたり、いきなりストンと落ちたりしてしまうことがあります。急にドンと上がると一攫千金ともいえるチャンスのため、株の譲渡益で稼ぎたいという投資家たちが、マザーズやジャスダックで積極的に取引をしています。
新興市場にも、それぞれ条件が設けられています。たとえば、マザーズなどは、赤字経営状態の会社でも、株を上場することができます。ハイリスクハイリターンの株が多く並んでいるため、そのような投資が好きだという人や、プロの投資家などが注目しています。東証一部と比較してみると、市場によってかなり違うようだと思えるのではないでしょうか?
どんな市場があってどんな株が取り引きされているか。見てみることも、株の楽しさのひとつです。
自分がどんな株の取引をしたいのかよく考えて、市場の違いにも注目してみてください。